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「民事信託」とは?――ニュースで注目を集めた制度をやさしく解説 ~後半~
「民事信託」について後半の部分を解説します。
「民事信託」がなぜ今、注目されているのか
先日のニュースでは、反社会的勢力の人物が「財産を第三者に託す(信託する)」ことで、資産の差し押さえや追跡を免れようとした疑いがあるとされました。
本来、民事信託はあくまでも家族や大切な人のために財産を守り、活かす手段です。
ですが、制度の自由度が高いぶん、悪用される余地もあることがわかってきました。
こうした背景から、信託契約の適正性や透明性が、今あらためて問われているのです。
民事信託は、正しく使えば大きな味方
信託制度そのものが悪いわけではありません。
むしろ、少子高齢化や相続の多様化が進む中で、「信頼できる人に自分の意思を託す」という考え方は、ますます重要になっています。
ただし、契約内容をきちんと設計し、法律や税務の観点からも問題がないように進めることが不可欠です。
そのため、信託契約を考える際は、総合的な判断が必要となるため、税理士、弁護士、司法書士などの専門家に相談することが強く推奨されます。
まとめ
- 民事信託は、財産を信頼できる人に託して、将来の使い方を決めておく制度
- 遺言や成年後見よりも自由度が高く、生前から活用できる
- 一部では悪用も問題となっているが、本来は家族の安心を守る仕組み
- 専門家とともに、総合的に正しく活用することが重要
今後もニュースなどで「信託」という言葉を目にする機会は増えていくかもしれません。
もしご家族の将来やご自身の財産の管理に不安を感じているのであれば、民事信託という選択肢を一度考えてみるのも良いかもしれません。
ご相談やご質問があれば、どうぞお気軽にお問い合わせください。